黒衣の貴婦人
コメント 4件
- 日記
偶然か、運命か。
このクルマとの出会いは、まるで予期せぬことだった。
そして、出会った瞬間、恋に落ちた!
欲しい!その衝動に抗えなかった。
MGA 1600、1959年式。
英国生まれの貴婦人。
漆黒のボディ、一筋引かれた赤のパイピング。
絶妙なカラーリングと艶かしいスタイル、瞬時にして心は奪われた!
ロングノーズショートデッキの後輪駆動。
古典だが、しかし、もうそれだけでカッコいい!古カッコいい!
長いフロントノーズにエンジンを積み、キャビンを後退させ、リアタイヤ後ろを短くする。
前後重量配分を理想に近づけつつ、同時に、流麗なボディラインを手に入れた。
ドアノブがなく、伸びやかでスッキリしたスタイルに収まっている。
フロントフェンダーからキャビン、リアフェンダーまで美しいラインが途切れない。
特にリアフェンダーの造形がセクシー。
力感と彫像美が漲っている。
現代の小型オープンスポーツ=124アバルトと並べてみる。歳の差、60歳。
MGAはよりコンパクトだ。
全長 3,962 ㎜×全幅 1,473㎜×全高1,270㎜。車重930kg。
ドライバーズシートに着座すると、タイトな囲まれ感が心地良い。
戦闘機の操縦席を思わせる。
JAEGER製レブカウンターとスピードメーターを配置したコックピットは、正統派英国スタイル。
よく整備されたマシンは、Sレバー一引きで始動!
気分は一気に盛り上がる。
ラジオスピーカーとホーンボタン、クラシカルで良い。
和音を奏でるホーンの音はどこか優しげであり、懐かしげでもある。
心に余韻を残し、悪くない。
エンジンは4気筒OHVの1.6L、SUのツインキャブ仕様。78馬力。
4速MT。ショートストロークでカチカチっと小気味良く決まる。
各部に目をやると、すべてのディテールが凝っている。
1950年代=英国車全盛期の勢いと熱い思いが時空を越えて伝わってくる。
美は細部に宿る。素晴らしい!
曲面を多用したクラシカルボディは、映り込みの世界。
景色と一体化し、視覚的に楽しませてくれる。
1959年式MGA 1600。
31,501台が生産されたそうだが、現在、何台残っているかわからない。
そんな希少なクルマと出会うことができた。
いつもながらに思う。クルマは出会いだ。
英国人が作り、アメリカ人に渡り、そして今、日本人が愛する。
64年前に生まれ、長い時間と距離を越えて、この地にやって来た。
人生で初めて乗るオープンカー、英国流に言うならドロップヘッドクーペ。
その佇まい。古き良き英国がここにある。
クルマと人 共に歳を重ねて来たが、お楽しみはこれからだ。
遙かな旅は、続いてゆく。
COMMENT
ご無沙汰してます🍀
MGAですか〜良いですね。
まだ、おんぼろ号に乗りはじめの頃、敬愛するクルマ趣味の大先輩の方に「◯◯君、アルファも良いけどイギリス車はいいぞぉ〜、一度乗ってみな」と言われ、それ以来、心の片隅にずっと引っかかったままです。
イギリス車も良いの分かってます、その頃から(笑) 今度見せてくださいね〜
どーもこーもご無沙汰してます。 ついに英国旧車に行ってしまいました。
MGAは、アルファロメオやフランス車とは、別の世界観ありますね。
楽しいか?と聞かれたら、やはり楽しいです。
アルファのようなエンジンの炸裂感や官能的なサウンドもないし、シトロエンのような変態感もありません。
MGAは、むしろ、正統な普通のクルマでしょうか。 いい意味でフツー。だけどなんか楽しい。
オープンエアーやら、操作系のし易さ、取り回しの良さなど。
デザインは、見ているだけで全然飽きません。
言葉では、うまく言えませんが、自動車の原点のような楽しさがあります。
ロードスターを開発した人たちも、こう言うのがやりたかったのでしょうか。
一度体感してみて下さい。
涼しくなったら、ぜひ八ヶ岳へ。
お泊まりいただけますので、奥様とミニGOGOしてお越し下さい。
ミニGOGO魅力的ですね〜♪
涼しくなったら八ヶ岳へどーぞ!