氷と炎
コメント 2件
- 日記
12月に入り、朝方に氷点下になる日も増えてきました。
そんな日には、庭に無数の霜柱が出現します。
朝日に反射してなかなかに綺麗ですが、溶け始めるとニョロニョロ動いて、不思議な生き物みたいです。
ところで、寒冷地には “凍結深度” というものがあります。
地面が凍らない深さまで掘って基礎を作らないと、土中の水分が凍って建物を押し上げてしまいます。
標高1000mの小淵沢だと70〜80㎝、清里だと1m近い深基礎が必要になるため、高地になればなるほど高コストになるわけです。
冬の風物詩の霜柱ですが、その凍結パワーは侮れません。
さて朝の日課は、薪ストーブの火起こしから。
まずは焚きつけ用の細い薪をガンガン燃やします。
最初はエントツが冷えているので、これを暖め、ドラフト(上昇気流)を作らなければいけません。
ドラフトができれば、後は勝手にエントツが炎を引っ張ってくれます。
薪ストーブにおいては、このエントツ力が物を言います。
重要なのが、熾火(おきび)です。
真っ赤な熾火が底辺に敷き詰められた状態までじっと我慢。満を持して太い薪を投入します。
この投入タイミングが早すぎると、燻るだけで、暖房的な火力にはつながりません。
私のような初心者にはけっこう難しく、薪の状態や、温度、湿度、運、気分?などに影響されて、上手くいく日と上手くいかない日があります。
ここまでが吸排気全開の一次燃焼です。クルマで言えば、加速のみのフルスロットル。
めでたく太い薪に着火したら、ダンパーを閉じます。
すると炎の表情が一変。その妖艶な動きは、妖精の踊り、あるいはドラゴンが吐く火焔に例えられます。
火が燃える→煙が燃える二次燃焼に移り、薪が本来持っているエネルギーが効率良く暖房力に変換されるわけです。
クルマで言えば、加減速なしのパーシャルスロットルでしょうか。
火は生き物。
その扱いは、難しくもあり、また面白くもあります。
ストーブ道は奥が深いですね。
COMMENT
霜柱、面白いですね〜
ニョロニョロ動く、、で思ったのですが、ムーミンのニョロニョロってもしかしてInspired by 霜柱なんじゃないでしょうか?フィンランドだし。
こんどニョロニョロに聞いといてください(笑)
それにしても建物持ち上げちゃうってすごいパワーですね。ニョロニョロ恐るべし。
あっ!たしかに!
ムーミンに出てくるニョロニョロは、霜柱に違いないですね。
日が昇るにつれ、ニョロニョロしながら消滅してしまう短命な生物なんでしょう。
メルヘンじゃけんのう。